家賃設定

賃貸経営のキモ・家賃設定。

賃貸契約のイメージ

賃貸経営者が決められる

不動産には相場と言うのがありますし、家賃の設定を考える場合はその付近の物件 がいかほどの家賃で募集をされているのかを調べましょう。 家賃以外が同程度の条件の物件ならば入居するか否かの決め手は家賃になり、 経営者がいくらに設定するのかを自由にできる項目でもあります。 駅から何分とか築何年といった項目は簡単に変更することができず、家主権限を 発動しても駅までの距離を短縮するのは至難の業でしょう。 ですが家賃設定はちょちょいのちょいと希望する収入を変更するだけで上げ下げ できる、賃貸経営者が自由にすることが許されている領域なのです。 相当な不動産投資をしていてこれよりも安い賃貸料では赤字経営になり物件を 手放さなければならなくなる、というのなら気軽に下げることはできませんが、 空き部屋が目立ってきてこのままだと住民の数が減っていく、数千円値下げしてでも 埋めたほうがいいかな、それでもそんなに経営は苦しくはならないし、といった 感じならば意地を張らずにポンと値引いてしまえばいいのです。 誰かに相談したり助言を頂くことはあるとしても、最終的な決定権はオーナーである 人物にあるので、自分が好きなように設定してもいいのです。 すぐにでも部屋を埋めて収入を得たいのなら相場よりも安く、逆に高い水準での 家賃収入を目論んでいるから安売りはしたくないというなら腰をすえて、何部屋か 空室でも慌てないで借り手が現れるのを待ちましょう。

相場を調査

では次に適切な家賃設定をするためにはどうすればいいのか考えてみましょう。 いくら自分の求める家賃収入の額がすでに決まっているとしても、相場とかけ離れた 金額では夢を叶える事はできません、作戦失敗です。 相場よりも安ければ入居希望者は殺到しますが、それでは手に入るはずの金額より 少額の家賃収入しか得られませんので損をすることになります。 相場の5割増のような設定にしてしまうと、あえて高額な家賃の賃貸を選んで やってくる方は少ないでしょうから空き家率が高くなります。 近場に競合するアパートやマンションが多ければそれだけ空室になる可能性も 高まりますし、そうなると勝ち抜くには家賃が物を言うようになります。 全国的な相場というものもありますが、地域によってバラツキもありますし参考に すべきはその一帯の賃貸住宅のお家賃です。 これは不動産屋で調査するのが確実で、近場にある似たような設備・間取りの物件が いくらほどで貸し出されているのかを聞き取り調査すればある程度分かってきます。 新築時のピカピカの状態ならば少しくらい高くても入居希望者は見つかるでしょうが、 築年数が進むにつれて競争力が落ちてきて値下げをしていかなければ契約することが 難しくなりますし、最適な金額はプロの不動産屋さんに決めてもらうのが一番確実 かもしれませんが、それでも絶対に部屋が埋まるとは限りません。 あくまで参考に、と考えて空室状況によっては不動産屋の提示する金額に逆らう 勇気も持ち合わせておきましょう。

設備によっても変動

入居者は物件の設備も気にしますし、優れたオプションが付いていればその分家賃 が高くても契約書にハンコを押してくれやすくなります。 ただし高額な設備があるから月々の支払いが増えても厭わない、と思わせるだけの 魅力がないとハンコは押してもらえませんし、高くなりすぎてもダメでしょう。 例えば全室に卓球台が設置されていていつでもプレイすることのできる、そんな アパートがあったとして相場よりもいくらまで上乗せした家賃なら耐えられるか、 目を閉じて考えてみましょう。 とても重くて動かすことも撤去することもできない、そんな物件なら普通の人は 相場より安くなければ入居しようとはしません。 中学校では卓球部でダブルスのレギューラーだった、という人でも部屋の中に卓球台 があったら邪魔なので、無いほうがましだと思うでしょう。 どんな設備でも住民が喜ぶものでなければ意味がなく、価値を見出せない場合は たとえ100万円の設備でも家賃に反映させられないのです。 ではどんなのが人気なのかですが、バス・トイレは誰もが欲しいと願う三種の神器 になりますからもしも備わっていない物件ならば空室の割合が増加します。 あとはエアコンも気にする方が多いですし、最近だとインターネットの環境も お部屋探しのポイントになりつつあるようです。 そういった人気のある設備が多ければ相場よりも高めの家賃設定でも契約者はいるでしょう。